第14章 出陣
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「ちょっと待って銀時!!出陣って…!!!」
私は早歩きで銀時に聞いている。
「天人が来たんだろ?だったら出陣しかねえじゃねえか。」
「でも待って!!作戦が今日の被害でパーになったら一から立て直さないといけなくなるわ!!ここはどこかに隠れて様子を伺うべきよ!!」
「待て緑!それでは侍の名が廃る!武士としてあるまじきこと!」
「だけど!!」
と、ずっと口論が続く。
冗談じゃない、なんのためにここまできたのだ。
いっそのことこれを機会に今すぐ城に行けば…。
だけど、ここから裏口で行くと遠回り。しかももうすぐで囲まれるだろう。
「お願いよ!!この作戦は成功させたいの!!」
「それで隊士達に被害がでたらどうすんだよ!!」
「このままだったらもっと被害がでるわ!!!」
私は負けずに反論する。
それでも三人…いや、晋助はさっきから黙っているからなんともいえないけど、引き下がらない。
「…いいわ。じゃああんた達三人だけで行ってきなさいよ。私は悪いけど、一人行動をさせてもらうわ。」
「っ!緑!」
「私は今のこの状況より、この作戦のほうが大事なの!!」
そういって自分の部屋に早足で戻った。
少し後ろめたい気もするけれど。
すれ違った総悟達に、思いっきり見られている気がした。
~沖田SIDE~
早足で行ってしまった姉さんと、呆然とする三人組。
あ?なんかあったのか?
「あ、あの~?みなさん?」
新八君が声をかけにいった。それに続いてチャイナも。
「何かあったんですか?」
そのことばでやっと気が付いた旦那が口をあける。
「あ?あ、いや、てめえらには関係ねえよ。じゃあな。」
そういうと旦那も早歩きでどこかへ行ってしまった。後から「おい銀時!」と言って去ってしまう高杉・桂。
俺達は緑さんの部屋へ行くことにした。