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美しき銀の刃

第2章 時経てど


「ところで、今日の朝ご飯当番は誰?」

私は一応二人に聞いた。新八はまだ伏せたままだ。

「知らないアル。」
「新八?」

新八は私を見て「どうせ僕なんて…。」とつぶやいた。

「………、新八、もうそんな暗いオーラ出すのやめなさいよ。」

それでも新八は伏せたままだ。

私はふいにキッチンの当番表を見る。今日は………『銀時』か……。

「銀ちゃんアル。起こしてくるネ。」
「いえ、私が起こすわ。」

神楽が行きそうだったのを、私が止め、銀時の寝室に行こうとした。

すると、新八が勢いよく立ち上がった。

「どうした?新八?」
「………あんたが銀さん起こすとヤバいですよ。」

その理由は大抵予想がつく。

「……大丈夫、ぶったりしないから。」

そして私は、銀時の寝室のふすまを開けた。

「銀時〜、あんた起きなよー。」

沈黙。

私はもう一度声を出す。

「今日はあんたが朝ごはん当番なんだよー?いい加減起きてくれないと、私達ご飯が食べれないじゃない。」

沈黙。だが、銀時がわずかに動いた。私はそれを見逃してなどいなかった。

「………起きないと殴るよ?」
「ぶたないってさっき言ってたじゃん!!!」

新八、そこはつっこむとこじゃない。まあ、いいか。

私は、銀時の横に座る。

「起きろーー。」

銀時はもぞっとする。

私は、銀時の耳をもち、口を耳元までもってきた。そして………

「起きろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!目を覚ませええええええええええええええええええええええええ!!」
「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」

いきなりの大声に、叫び声が一斉に響き渡った。
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