第13章 時はやってくる
「いただきまっす!!!」
…ご飯のときだけはみんな元気よね…。
そう思いながら今日の朝ごはんを食べる。
…といっても握り飯一つだけなんだけど。
「緑、本当にそれだけでいいのか?」
小太郎が心配してこちらを見てくる。
「ええ。なんだかお腹すいてなくてね。」
「…そうか。しかし緑、お前本当にちゃんと食べているのか?俺達に気を使ってはないだろうな。」
「まさか。食欲がないだけよ。」
…はぐらかすことはできただろうか。
晋助や銀時がこういうときに気がきかない人間でよかった。
小太郎みたいに気にする人は少し厄介だ。
…私は最近戦場にでなくなった。
『作戦を立てていた』なんて、ただの言い訳に過ぎない。
命を懸けて必死に戦っているときに、私は何もできていなかったのだ。
それなのに、食糧を消費させることなんて私はできない。
「それじゃあ、先に部屋に戻ってるわね。」
「あ、え、ちょ、待て!おおおい!!」
聞かなかったふりをして、部屋を出た。
~沖田SIDE~
もぐもぐもぐもぐ
もぐもぐもぐもぐ
もぐもぐもぐもぐ
もぐもぐも「もういいわあああああ!!!」
盛大な新八君のツッコミが耳元でした。
「ちょ、なんであんたら二人そろってそんなに真剣に食べてるんですか!!大丈夫ですよ!!ごはんは逃げませんよ!!」
「何言ってるアルか!!ごはんは私達のエネルギーアル!いつそのエネルギーが誰かに奪われるかしれないアル!」
「そうだぜい。エネルギーはきちんと補給しておかねえと、後で大変なことになるからな。どっかのアルアル言ってるやつに取られたりするからよ。」
左から拳が届く。
それをすんなりかわす俺。
「ああん?!!それ誰に向かって言ってるアルか!!」
「ちょ!神楽ちゃん落ち着いてよ!!」