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美しき銀の刃

第12章 星空の下で


どうしてみんな変わってしまったんだろう。

こんなに仲がいいのに。

こんなにも優しいのに。

銀さんはよく笑う。

桂さんはまともだ。

高杉さんは普通の人間だ。

緑さんはものすごく素直だ。

坂本さんは…今も昔も変わらない。

銀さんと緑さんはいつも一緒にいるために余計にショックが激しい。

僕達といたって、大笑いなんてしない。

僕達といたって、なんの感情も教えてくれない。

まだまだ知らないことだらけで、僕達の今までの付き合いは、決して無意味ではないはずだ。

そう思いながら料理を作っている。

量は、以前にもまして少なくなった。

隊士が減ったからか、食糧が減ったからか、あるいは両方か。

この戦争は、もうすぐ終わる。

あと一ヶ月くらいだ。

この一ヶ月でなにもかもが変わるのか。

やっぱりさびしい気もする。

「…はあ……。」

銀さんも桂さんも、現在は普通に仲がいいし、緑さんもそれは同様だ。

「ん?どーした、俺がやろうか?」

後ろからいきなり声がかかったので、ビクッとしたが、ああ、銀さんだ。

「あ、大丈夫です!ありがとうございます!」
「いや、無理しなくていいぜ?あんまり台所の使い方慣れてねえみてえだし。」

うっ!

そう。この時代、まだ何もかもが古い時代なのだ。

キッチンではなく、かまど。

包丁も鋭すぎで、まな板は重い。

「いやあ…。いつものとは違うので…。」
「ああ、家のと違うのか。それは慣れねえだろうな。」

そういうと、銀さんがまな板と包丁をすばやくとると、かぼちゃを切りはじめた。


「…なあ、新八。」
「はい。」
「新八って…。なんか、ぼんぼんなの?」

え?ぼんぼん?

「あ、お金持ち?家。」

?なんでそんなこと聞くんだろう。

「いえ。僕の家は、剣術道場をしてて、家は普通に広いですけど、ぼろいですよ?」
「ん?そうなんだ~。」
「なんでそんなこと聞くんですか?」

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