第12章 星空の下で
~沖田SIDE~
しばらく俺は固まったままだった。
姉さん達はあのあとも楽しく話していたが、俺はそれどころじゃない。
――――姉さんにプロポーズだと…?!
少し衝撃が走っていた。
「…あの、沖田さん、大丈夫ですか。」
新八君の問いかけでようやく目が覚めた。
「あ、ああ、大丈夫でい。」
「すごいアルな。もじゃって、意外とあんなこと言うやつだったネ。意外アル。」
「そうだね~。僕も正直びっくりしちゃったよ。」
俺の場合はびっくり度がお前達とは違うんでい。
「でも、みーちゃんあれから何回ももじゃに会ってるアル。でも、もじゃのところに行かないってことは…。」
「多分、断ったんだね。」
ああ、だからあんまり驚いてないのか。
にしても坂本さんって、姉さんに惚れてた…ことになるな。
姉さんモテすぎだろい。
「あ、誰かいますよ。」
「ん?」
新八君が指をさしたところにいた人物。
門の影に隠れていたから気づかなかったが、もしかしたら最初からあの場にいたのかもしれない。
「…あれは…。」
月の光が一瞬だけそこを照らした。
反射して、銀色に光る。
「!ぎ、銀ちゃn「静かにしろい。」
あそこにいるのはどうやら旦那のようだ。
旦那、もしかして坂本さんの話聞いてたのか…?
「ちょ、銀さんがいるってことは、銀さん知ってたってことですか…?」
「おそらく…な。」
旦那、まさかそこまでしっていたとは。
なかなかあなどれない。
すると、坂本さんの声が聞こえた。
「盗み聞きしとるなんて、おまんらしくないのう!金時!」
「誰が金時じゃ!俺は銀時だっつってんだろ!」
「そこで何しとるがか!あがってこんか!」
そう言って、坂本さんは旦那をあがらした。