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【R18】俺のヒーローはαでした

第2章 予感


千明side

「んっ……?!//」

何これ……
何だこの状況……
何でコイツ俺にキスなんかしてんだ!?
色々な事が起きすぎて頭の中がぐしゃぐしゃだ。

「……風呂入ってこい。風邪ひく。」

「へ?……あ、うん//」

コイツ何でそんな冷静にいられるんだ??
今キスしたよな?
俺寝ぼけてた?
そんな事を考えていると腕の中でクロが「にゃー」とひと鳴きして、首を傾げていた。
唇に指をそっと這わせる。
感覚が残っている。
まだ熱い。
寝ぼけてなんかいない。
やっぱり現実だった。

「え?どういう…え??//」

疑問を持ちつつ濡れた体は気持ち悪かった為お風呂に入った。
その間もずっとキスされたことを考えていた。

お風呂から上がるとテーブルにはご飯が準備されていた。
佐野は寝る準備をしている。

「……なぁ…お前さ……」

我慢できなくなり俺は佐野に尋ねていた。

「なんだ?」

「いや…その……あ、何でここにクロが?」

「仕事中にたまたまお前が猫にご飯あげてるのを見かけた。雨も酷くなったし心配になって見に来た。そしたら既にずぶ濡れだったから拾ってきた。」

拾ってくれた人が佐野で良かった。
心からそう思った。
変な人だったら虐待するかもしれないし。

「そ、そっか……あとさ…//」

1番聞きたい事は何故か口篭る。
これを聞いて引かれないだろうか。
でも気になって仕方がなかった。

「お前……俺の事好きなの……?//」

聞いてしまった。
たださっきのキスの意味が気になった。
佐野の性格からして、絶対に好きな人意外とはキスやスキンシップをしないだろう。
それなのにどうして。

佐野は唇に指を添わせ考えていた。
いや、そもそもそんなに考える事なのか?
数秒待つと佐野が口を開いた。

「……分からない。」

「は?…」

俺は佐野のその言葉にただ立ち尽くすしか出来なかった。
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