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【R18】俺のヒーローはαでした

第2章 予感


千明side

「失礼します。」

昼休みに入り生徒指導室へ来た。
担任が先に中で待っていた。

「おう。久々の学校はどうだ?授業ついていけてるか?」

「どうっていうか……まぁ……授業は別に普通についていけてる…」

意外にも授業内容は理解出来た。
というより中学時代から猛勉強していたからか高校の内容までしっかり終わらせていたのもあり、俺にとってはどれも復習に感じた。

「話ってなんだ?」

「あー……俺学校辞めます。」

その言葉を聞いて目を点にしていた担任が聞き間違いかと首を振り聞き返してきた。
この学校に入学して来た生徒でこれまで自主退学した者はひとりとしていなかった。
もちろん、何かしら問題を起こして、大学受験失敗してという理由で辞めた者は何人かいるだろう。
だが、こうやって3年の途中で辞めると言い出した奴は居なかったはずだ。

「待て三上。理由聞いてもいいか?」

「この学校に来た理由も今考えれば無いなと…それに今お金を稼がなきゃいけなくなっちゃって…だから学校に通う暇なんてないので…」

担任は改めて頭を抱えてしまった。

「成績も申し分ない。むしろ良すぎるくらいだ。試験も常に学年トップ。全国模試も上位。大学受験だってどうするんだ?」

「大学行った所で俺には夢なんてないんで……」

その後も担任に何とか考え直してくれないかと粘られたが俺の意思は硬かった。
昼休み終了のチャイムも鳴り、担任は諦めて退学届けを渡してきた。
1度親御さんと話したいと言われたが、家にはいつ帰ってくるか分からないし今は俺自身家に帰っていないと伝えた時、担任はどう反応していいか分からなかったのか黙り込んで手続き用の書類を渡してきた。
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