第2章 渡さないんじゃないの、ただタイミングがね?
「えっとー、あの、そのー…」
「きょ、局長!ダメですよ~2人には2人の段取りがあるんですから!」
ジミーが茶化すように近藤さんにそう言った。
「はっ!!そうだったな!俺ってばなんてお節介を…悪かったな!
山崎…おれは娘と息子を同時に嫁に出したような気分だ…」
既にお酒の進んでいる近藤さんはオイオイと泣き始めた。
「あーもうめんどくさいなぁ。じゃあ俺は局長の世話してくるからね。
あ、あと、プレゼントなんかなくても副長は怒ったりしないと思うよ。
でも、ちゃんとお祝いはしてあげなね。」
「う、ありがとう」
ジミーの優しさに泣きそうになった。
そういってジミーは近藤さんを慰めにいった。
チラッと再び土方さんの方を見ると、
お酒を飲みながらもジーッと私の方を見つめていた。
私は目を逸らして、グイっとお酒を飲み進めた。