第2章 渡さないんじゃないの、ただタイミングがね?
日が暮れる前に、もう一度外に出てみたりなんかもした。
けれど、そんなこともうこの数日で何度も繰り返したことで、
目新しいものが今更見つかるわけもなかった。
そして、夜には誕生日パーティーという名の宴会が始まった。
「「「「「お誕生日おめでとうございまーーーーーーす」」」」」
その声を合図に、大宴会スタート。
『副長!お誕生日おめでとうございます!』と伝えられながら次々に渡されるプレゼント。
形状的にマヨネーズ的なものが多いけれど。
私も無難にマヨネーズにしとけばよかったのだろうか…
でも、そんなの色気もへったくれもない。
「はぁ…」
どんちゃん騒ぎの浮かれた空気の中、1人沈んでいた。
「アキちゃん」
コソっと私の横にきたのはジミーだった。
「どうしたの?副長にプレゼント渡した?」
おとなしい私を心配してくれたようだ。
「それが…「アキちゃぁぁぁぁぁぁん!!!まだトシにプレゼント渡してないだろう!!おいでおいで!!!!」
コソコソと話していた私とジミーは、急なゴリ…近藤さんの呼びかけに身体がビクッと跳ねた。
近藤さんの方へ視線をうつすと、自然とこちらを見ている土方さんとも目が合うわけで。
周りのことなんて気にしていなかった他の皆も自然とこちらに目線をむけるわけで。
背中に冷や汗が伝うのを感じる。