第4章 プレゼントそのものよりその気持ちが大事。
~次の日~
「頭痛い…腰痛い…気分悪い…うぇっ」
「起きたか。」
もう何をするにもだるい私の横で、
爽やかに煙草をふかす土方さん。
朝からイケメンですね。
「昨日…やたらしつこくなかったですか…」
「あ?当たり前だろ。俺の誕生日だぞ。貰ったもんは味わいつくさなきゃだろうが。」
「誕生日にキャッキャッするようなキャラじゃないでしょ」
昨日のことを思い返す。
それはもう執拗で、ちょっと途中で吐くかと思った。
色気ないけどガチで。
「プレゼント、本当にちゃんと買うんで待っててくださいね」
「あ?もうもらったからいらねぇ。」
「いやいやいや、こんな典型的な『プレゼントはわ・た・し』みたいな感じでいいわけないじゃないですか」
こんなものプレゼントでも何でもない。
「アキが隣にいればそれで俺は満足だ。」
ずるいずるいずるい!
そんなこと言われて嬉しくないわけがない。
「~~~~っ!土方さん…大好きです…」
真っ赤であろう顔を枕にうずめて、
消えそうな声で伝える。
「知ってる。俺もだ。」
余裕綽々の返事。
あーもう、これじゃあどっちが喜ばされているかわかったものじゃない。
でも、本当にあれだ。
土方さんが生まれてきてくれたことに感謝。
この幸せな時間は彼がいないと生まれなかった。
誕生日って幸せなものですね。