第8章 休日
休日。
買い物に行こうと久々に街に出ると、結構な人が行き通っていてちょっと尻込みをする私。
そうなのだ。私は結構家に引きこもりがちだ。
理由は言うまでもないだろう。
視える、からだ。
外に出なきゃ良かったと後悔してももう遅い。近くだからとバスで来たのがマズかった。ここまで来たのにもう帰るのは、時間もお金ももったいない。
いる。黒い幽霊たちが。
買い物だけ済ませようと急いで店に向かっていると、なぜか急に黒い幽霊たちが逃げるように消えていって私は不思議に思った。
誰か、浄化する力を持っている人が近くにいる……?
「あの時本当にびっくりしたよな〜」
「だよね」
と会話しながら向こうの歩道を歩いているのは……おらふくんとおんりーさんだ!
私は近くの信号が青になった瞬間横断歩道を走って声を掛けに行った。
「こんにちは〜!」
ちょっと大き過ぎる声だったかな。と思いながらも二人を追いかけると、おんりーさんがすぐに気づき、おらふくんは快く手を振ってくれた。