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【ヒロアカ】change the truth【R18】

第2章 目を開けるとそこは


病院へ着くと、相澤先生は受付で何やら手続きを始めた。私は「待合室」と書かれたプレートが掲げられた一角に腰を下ろし、落ち着かない手をそっと握りしめる。

どんな検査をするんだろう……痛いこととかされないよね?

「個性を調べる」という未知の検査。この世界の人達は、こうした検査は当たり前なのかもしれないが、私には初めての経験で不安が募る。

「行くぞ」

不意に相澤先生が呼ぶ声で我に返る。どうやら手続きが終わったらしい。私はこわばった体を何とか立ち上がらせ、相澤先生のあとを追う。

廊下を進む先にあったのは、広く清潔感のある検査室だった。並ぶ機械はどこか近未来的で、まるでSF映画のセットみたいに見える。最初に通された部屋で身長・体重などの基本的な身体測定を受け、次の部屋では採血と脳のスキャンが行われた。 

「こちらに横になってくださいね」

看護師さんに従い、ベッドに横になる。枕に頭を乗せた瞬間、やはり緊張で身体が強張っているのがわかる。ひんやりとした検査機器が胸や両手首にかざされるたび、胸がぎゅっと締まる。痛みはない。けれど、自分の身体を見知らぬ機械であれこれ調べられるのは、妙に落ち着かなかった。

「大丈夫ですよ、少しじっとしていてくださいね」

また看護師さんが声をかけ、優しく微笑んでくれた。私はぎゅっと目を閉じた。

「これで終了です。お疲れさまでした」
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