第3章 もう三年生になったよ〜あっという間の時間。
あのイケメンが驚いていたがなんだったんだろう?
私は北?
どういうことだってばよ。そして、本当にここはどこなんだ?
お医者さんがやってきて、色々質問されたが驚いた。
ここって兵庫なの?
東京で殴られてたような気がしたけど、連れられてきて拉致か誘拐なんかされたのか?
そして私は24歳だと思っていたが、実は15歳らしい。
しかも若返ってるって!?
私の頭の中もパンク寸前だ。
思わず鏡を借りてみたが、そこには見たことのない美人な顔があった。
これが私なの!?
確かにさっきのイケメンと似てるわ、兄弟か?
もしや…誰かの生まれ変わりか、ぶつかって俺たち入れ替わってるー!?みたいな展開も考えたが殴られた後ぶつかったのは汚いコンクリートだった気がする。
コンクリに人格があったとも思えない。
「さん、きっと頭がこんがらがってしまっているとは思います。さっき、きていたのは北さんのお兄さんですね。とりあえずはしばらく入院して検査が大丈夫であれば退院になります。もし、何かまた異変を感じるようであればすぐ連絡して下さいね。」
『分かりました。』
やはりさっきいたのは遺伝子的に家族だったのか、納得。
そうだよね、大好きな妹から忘れられてたらそりゃショックだ。
辛い思いはさせると思うが、母や父にちゃんのことを聞いてみるか。
もしかしたら繋がりがあるかもしれないしね。
さっきの兄にもお話せねば、制服着てたしおそらく高校生くらいだろう。
しばらくするとガラっと音をたて、泣きながら抱きしめる母らしき人。
「〜っ!ほんっとうに、生きててよかった。」
啜り泣く姿に、うんと頷き思う存分抱きしめられることにした。
私にも可愛がられた日もあったよな、なんて昔の日々を何となく思い出した。
『えっと、改まして。です。よろしくお願いします。』
別の名前に驚きつつも、さっきの医者から聞いていたようで少し悲しそうにしつつも自己紹介してくれた。
「北信介や。よろしゅう頼む。」
なんとも言えない顔で見つめてくる君にひどく心が痛む音が聞こえた。