第32章 装飾品の秘事
椛の作業の様子が気になるのか、ドーナツを片手に、キッチンに集まり始める歩美と光彦と元太と博士。
そんな様子をソファーに座りながら眺めていたコナンと灰原も、結局歩美に呼ばれて、キッチンに移動して椛の作業している手元に目を向ける。
崩れてしまったケーキから全てのクリームを丁寧にそぎ取り、ボールにためていく。
ケーキ自体が崩れてしまった為、潰れてイビツに、そしてカサが足りなくなってしまった土台の部分。
そしてそれらの部分を補うために、先ほどドーナツ作りで余った材料で、カスタードクリームを硬めに作る椛。
クリームに埋もれたフルーツやトッピングのバラのモチーフをキッチンペーパーで拭い、バットに並べるが…
椛(まだ足りないか…)
椛「博士?
冷蔵庫に入っているフルーツ、使っていもいいですか?」
博士「あぁ、もちろん構わんよ。」
フルーツをカットし、綺麗に整えなおしたスポンジケーキに追加で作ったカスタードクリームと共に挟んでいく。
そぎ取った生クリームを仕上げに、ナイフで綺麗に塗りこみ外観を整える。
最後に、救出したフルーツとバラのモチーフ達を綺麗にケーキの上に絵を描くように、バランスよくトッピングしていくと…