第32章 装飾品の秘事
椛「目安として、どれぐらいの距離感ですか?」
博士「抱きつかれたりする距離は、完全アウトじゃな。
普通の電車ぐらいなら大丈夫じゃが、ぎゅうぎゅうの満員電車はアウトじゃろう。
カウンター席に肩が触れるぐらいの隣同士の距離も、アウトじゃな。」
椛「なるほどなるほど。
じゃあ、私が持ってる手提げかばんに仕込まれても、履いている靴に仕込まれても反応しますか?」
博士「もちろん、その距離は間違いなく反応するよ。」
椛「スマホは?
普通に持って使っていても、大丈夫ですか?
GPS機能ついてますよね?」
博士「あぁ、それはまた微妙に回線が違うんでな。
スマホは普通に使ってもらって構わんし、マップ系のアプリを使う時も、GPSオンにしても問題ないよ。」
椛「天才すぎる…
本当に…
昨日の今日で作ってしまうなんて…」
博士「本当に、そんなに難しいものでも無いんじゃよ。
まぁ…
そもそもこれぐらい、わしの手にかかれば朝飯前じゃわい!
わっはっはっはっはっ!」
椛に褒められまくられ、すっかり上機嫌の博士。
灰原やコナンがこの場にもし居たら、絶賛白い視線を浴びせるだろうが…
良くも悪くも、今ここにいるのは椛と博士の2人だけだ。