第27章 ゼロの恋人
降谷「まさか!
嫌なわけないだろう!
凄い嬉しいよ。
…今は正直ちょっと辛いけど…w」
彼のその言葉に、真意を汲み取ってしまい…
少し困ったように苦笑する椛。
椛「…もう少しで傷は塞がると思うから…。」
降谷「あぁ…分かってる。」
椛「いつも、私の体を1番に気遣ってくれてありがとう。」
降谷「そんなの当然だろっ!
俺の大事な椛の事なんだから…」
椛「うん…
ありがとう。」
随分と元気になったとはいえ、しっかり睡眠は取らせたいので、そろそろ寝ようと、彼女の手を引いてベットに向かう。
先日同様、彼女の傷口が上に来るように2人でベットに寝転がる。
彼の肩口に顔を埋めると、優しく布団をかけてくれた。
椛「おやすみ、零。」
降谷「あぁ、おやすみ、椛。」
就寝の挨拶を交わすと、軽くキスをしてから瞳を閉じる。
ここ数日、睡眠不足の降谷と、寝つきの良い椛。
暫くするとすぐに2人は夢の中へ落ちていく。
穏やかな表情を浮かべる2人はきっと、良い夢を見ている事だろう。
こんな風に、毎日穏やかに過ごせる日々が増える事を、祈らずにはいられない。
そんな夜だった。