第22章 JKのお悩み相談会
椛(あぁ~、これはもう駄目だなw
疲れ果ててる中、電話を掛けてきてくれたのか…)
電話越しの彼の姿を想像すると、思わず笑みがこぼれる。
椛「ふふふ♪
安室さん、どうぞこのまま寝て下さい。」
そう静かにささやくと、また何か安室は彼女に向けて言葉を発していたようだが、やはり電話越しではもう聞き取る事は叶わない。
そのまま、彼女は暫く電話越しに耳を澄ませていると、おそらく彼の寝息だろう。
スマホの電話口に、静かに空気が当たる規則正しい音がしてきた。
椛(あははw 完全に落ちたなw
おやすみなさい、安室さん。
良い夢を。)
そう心の中でささやくと、彼女は電話を切った。
スマホを耳に当てたまま、寝入ってしまった安室。
彼の最後の言葉は、彼女には届かなかったが、そんなことは本人つゆ知らず。
本人も恐らくほぼ無意識で言っていたため、彼自身も起きても覚えていないかもしれない。
とても穏やかな表情で眠る彼のその姿は、きっと良い夢を見ているのであろう。
『椛さんの声が、どうしても聞きたかったんです、、、
早くまた君に会いたい、、、
君の事が好きだ、、、
もうどうしようもないほどに、、、』