第19章 東都ビックサイト

安室の姿を男は確認すると、銃を取り出し、安室に向けて発砲してきた。

安室は扉に身を隠しながら、男2人に対して続いて追射撃をする。

発砲を返しながら、ドアの合間から黒いリュックを背負っている男が、先に窓から脱出する姿が見える。

安室は発砲してくる男の手を撃ち抜くと、銃が床に落ちる音を確認して一気に部屋に突入した。

その勢いのまま、男に体術をかけて一気に床に潰す。

男の体を拘束し、腕を縛り上げたまま、言葉を発した。

安室「お前らは何者だ？
目的はなんだ？
何人仲間を連れてきてる！？」

男1「はっ！
お前こそ何者だ？
テメーみたいな奴に、話す義理はねぇよ。」

その言葉を聞いて、安室は更にギリギリと男の腕を締め上げる。

男1「くっ…
俺だけ捕まえても無駄さ。
兄貴達は既に逃仰せてる。
爆弾のスイッチも既に起動済みだからな…
この会場にいる人間ごと、全員綺麗に吹き飛ぶぞ。」

安室（兄貴達？
さっきのもう1人の以外にも、仲間がいるのか。
もう1人の男を追う方が先か。）

その言葉を聞いた安室は、男の鳩尾に一気に拳を入れて気絶させると、先程男が出ていった窓から顔を出す。

少し先に上に伸びる外装点検用の作業梯子が目に入る。

安室（上に登ったか…）

そのまま窓から外に出て、1フロア分程の距離の梯子を一気に登ると、建屋の屋根の上に出た。