第18章 丹碧の手鞠
景光「兄さん~。」
高明「ん?なんだ?
景光?」
景光「、、、兄さんってさぁ~、
彼女とかいるの?」
高明「いや、別にいないが。」
景光「そうか、、、。」
電話越しにでも、少し言い淀む雰囲気の弟の姿が想像できる。
あまり頻繁には会ってはいないが、景光の性格をよく把握している様だ。
高明「なんだ?
彼女が出来たのか景光は?」
景光「いや、まだ彼女じゃないんだけど、、
、好きな人がいて、、、。」
高明「そうか、、、
上手くいきそうなのか?」
景光「来週から、警察学校だし、、、
卒業したら、気持ちを伝えようと思ってるんだけど、、、
と言うか、向こうにはもう俺の気持ちはほぼバレてると言うか、全く隠して無いから、分かってると思うんだけど、、、」
高明「なるほど。」
景光「もし付き合う事が出来たら、真っ先に兄さんに紹介したいんだ!!
良いかな?
兄さん仕事、忙しいと思うけど。」
高明「あぁ、もちろんだ。
是非私も会ってみたいよ。」
景光「本当!?良かった…俺頑張るよ!
兄さんにいい報告が出来る様に!」
高明「あぁ、楽しみにしてるよ。
どんな人なんだ?
その景光の想い人は。」
景光「1年ぐらい前から、長休みの時、発酵食品の教室通ってるって話してるだろ。
そこの先生なんだ。」
高明「ほう。歳上か。」
景色「うん、そうなんだ。3つね。
ちょうど兄さんと僕の間だね♪」
高明「そうだな。」
景光「警察学校で良い成績を収めて、彼女に堂々と胸を張って想いを伝えたいんだ。」
高明「あぁ。
景光ならきっとどちらも上手くいくさ。
応援してる。」
景光「ありがとう!兄さん!!
俺頑張るよ♪」