第17章 喫茶ポアロの新メニュー
組織の探り屋として、本来はあまり使いたく無い手だが…
どうしても必要に駆られた時は、情報を得る為に、女性に対して所謂『色仕掛け』をかけたことも過去には数回ある。
それはあくまで、組織の人間としての
『感情を持ち合わせて無い』
割り切った事だったし、お陰で女性の扱いは慣れているつもりだったが…
そんな安室の中の常識を、今回ことごとく崩していくの椛存在。
安室(彼女の前では俺はまるで、思春期の男子だな…
この歳になって、まさかまたこんな感情に見舞われる事になるとは…
参ったなこれは…
誰にも見せられないな…
こんな姿…w)
今日はこれから、当庁しなければならない。
自傷気味に苦笑しながらも、気持ちを切り替え、黄昏に染まる街並みを、愛車と共に走り抜ける安室だった。