第17章 喫茶ポアロの新メニュー
「カランカラーン♪」
入り口の扉を開けると、約1ヶ月ぶりに聞くベルの音が耳に届く。
あれから1ヶ月程経ったのかと思うと、中々感傷深い。
梓「いらっしゃいませ〜!
あっ、椛さん!!
こんにちは!!先日はお花!!本当にありがとうございます!!
こちらに飾らせて頂いてますよ♪」
1ヶ月ぶりのポアロ再オープンの日、スケジュール的に来店は叶わなかった為、ポアロにはアレンジメントのカゴ花を送っていた。
入り口側のカウンター席に、綺麗に飾ってある。
梓が『ジャーン!』と言わんばかりに、飾った花に向けて手を広げている。
椛(梓さんは本当に可愛らしい人だな。)
椛「喜んで頂けて良かったです。
再オープンおめでとうございます♪」
そう言って軽く頭を下げた。
梓「こちらこそ!!ありがとうございます♪」
同じく頭を下げて挨拶する梓。
お互い顔を上げると笑顔で微笑みあった。
梓「カウンター席しか今空いてないのですが、大丈夫ですか?」
椛「えぇ、もちろん。」
梓「はい!ではそちらへどうぞ♪」
1番店奥のカウンター席には既に1人座っていたので、彼女はそこから1席開けてカウンター席に座った。
ランチのピークはとうに過ぎているが、お店は比較的まだお客さんがいる状態で、繁盛していた。
皆、ティータイムの時間を楽しんでいる様だ。