第43章 裏切りの擬装
沖矢「…貴方の方こそ。
ポアロの彼女と、そんなに親しげだなんて知りませんでしたよ?」
腕に抱き付かれてもされるがまま、振り解こうとしなかった安室。
彼女の前で、他の女にそんな事をされても許している。
安室「…同じポアロで働く仕事仲間ですから…
…椛さんは、何故振り解かないんです?」
椛「昴さんに守ってもらおうと思って。」
その言葉に、彼女の腰に添えてる沖矢の手に力が入る。
安室「……」
そして安室の心苦しい言い訳…
まぁ、目の前の梓は本物の梓では無い事は沖矢も椛も分かっている。
所詮、梓のフリをしているベルモットがしている事なので、致し方ない事ではあるが…
安室(全て理解しているのか…
まぁ、椛なら雑作もない事だろうな…
今日のベルモット、流石に不自然過ぎるしな…)
『守ってもらおうと思って』の一言で、梓に変装してる人間が組織の人間であり、安室も組織側として今日、来ている事を理解している事が伝わる。
そして、安室に伝わる様にワザとそんな言い方をしたと言う事も…
安室(だからってよりにもよって、沖矢昴と一緒だなんてな…
それにしても、2人距離近すぎるだろ…)
発していた声のトーンは3人とも穏やかで、側から見たら一見普通の会話の様に見えただろう。
けど、沖矢昴に威嚇の様に一瞬、鋭い視線を向けた瞬間を椛はもちろん見逃さない筈もなく…