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ゼロの協力者 【名探偵コナン】

第40章 立夏の約束事


 
 
降谷(孤独や侘しさなんてもう…
とうの昔に、感じなくなっていた筈なのにな…)
 

1人でいる事が当たり前で、こうしてプライベートで誰かと朝を迎える未来がやって来ると、思ってい無かった…

と言うか、そもそも…

任務と正義を貫くことに、重きを置いていた人生だった降谷にとって…
新しく生まれたこの感情達をまだ上手く、本人も自覚し、コントロールしきれていないのかも知れない。
 

降谷「椛…」

ベットに体を沈めながら、思わず彼女の名前を静かに口にしていた。
 

彼女の気配を辿る様に、意識を研ぎ澄ませるが…

寝室の外からも、生活音が一切聞こえてこない。

少し不安になり、ベットから起き上がる。

体を起こすと、しっかり睡眠が取れたのか、頭の中はかなりスッキリしていた。

ふとベットサイドにあるローテーブルに目を向けると、降谷の部屋着用のハーフボトムが1枚置かれていた。

昨晩、本人が履いた記憶も無ければ、クローゼットから出した覚えもない。

『全裸じゃなくて、これを履いて。』
と、きっと先に起きた彼女が置いたのだろう。

自分の家ならまだしも、恋人と言えども人の家である事は間違いない。

『家主の意向を立てよう』
と素直に意図を汲み、ボトムを履くと、寝室のドアを開けて廊下を出る。

リビングに繋がる扉を開けると、身嗜みも既に整えて、優雅に紅茶を飲みながらパソコン作業をしている彼女の姿が目に入り、ホッと胸を撫で下ろす。
 
 
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