第39章 嘘つきと正義
安室「締め業務が終わったらすぐ向かうので、良ければ先に車の中で待ってて下さい。」
差し出されたので、取り敢えず手を出して受け取るが…
椛「それなら、車で1人待ってるより、2人が邪魔じゃ無ければ、片付け手伝いますよ?」
安室「えっ?それは悪いですよ!」
梓「そうですそうです!!」
すぐそばで聞いていた梓も安室側に参戦してくる。
椛「ここに居たら片付け邪魔ですか?」
安室「いえ、それはそんな事はないですけど…」
椛「それか〜
…業務妨害か?
タイムカード切る時間、早くなっちゃいますもんね。」
梓「いや、それは問題ないです!
それより早く帰れた方が嬉しいので!」
すかさず入れてきた梓の『早く帰りたい発言』に、安室と椛は顔を見合わせると、思わず笑い声を上げる。
安室「あははははっ!」
椛「あははっ!
じゃあ今日は皆で早く帰りましょうw
洗い物や、テーブル拭くぐらいなら出来ますよ?」
そう言って、テーブルに残っているティーカップや食器類を下げ始める。
そんな彼女の様子に、
『もう先に1人で車に行く気は無いんだな…』
と安室は悟る。
安室「本当にもう…
しょうがない人だな。」
安室(彼女らしいと言えば彼女らしい…)
結局そのまま、3人で店内の片付けを終わらせる。
椛が片付けに入ったので、梓はレジ締めに周る。
そして頭数が増えたお陰で、いつもよりも大分早く閉店作業が終わった。