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とんだお人好しヒーロー《ブルーロック》

第2章 また明日な



ピコンッ

「!」

LINEの着信音が聞こえ、反射的にスマホを取って見た。

正堂のサッカー部のトークで、
・・・・・・・・
何故か気落ちする。

ドキドキドキドキ

(……何か…色々とやべぇから、早く寝るか)

國神はスマホに充電器を刺して勉強机に置いておき、部屋の電気を決して布団に入る。

胎児のように体を丸めて、騒がしい心臓を抑えながら、今日1日の観た光景を振り返る。

そこには決まって逸崎の姿があり、彼女のことを考えると、
・・・・・・・・・・
何故か妙に体が昂ぶる。

そしてその理由は、
・・・・・・・・・・・
何となくは自覚していた。

でも、
 ・・・・・・・・・・・・
(今日会ったばかりの奴だぞ。アイツのサッカーが上手かったから、妙に気になっただけで……)

会話したのも少しだけで、そんな簡単に
・・・・
なるわけ……

『だって、もうなれているじゃん。人を助けられる優しいヒーローに』

「……」

國神は彼女とのわずかな会話の中でも、
・・
特にその優しい言葉が印象的で、よく考えれば、
・・・・・・・・・・・
その時から意識していた。

(……眠れねえ)


ピコンッ

「!」

LINEの着信が聞こえて、國神は手を伸ばして開いてみる。

ようやく彼女から、初めてのトークが来た。

「!」


『今日は色々ありがとう』

『サッカー部。頑張ってね』


その二文だけで、他にスタンプや絵文字などもなく、シンプルで飾り気のない感謝だった。

さっぱりしている彼女らしいっちゃらしい気もする。

(他の女子とは何か違ぇな……)

國神はサッカー部のマネージャーやクラスメートの女子ともやり取りすることがあり、そこには決まって飾りが添えられる。

どちらかというと男子とやり取りしているような必要最低限の文章に近いが、國神はそれ以上考えるのを止めた。

男とか女とかで何かと定義して決めつけるのは良くない。

色んな奴がいた方が世の中面白いに決まっている。

逸崎は面白い奴だ。

フッ

國神は笑みをこぼし、彼女に返信する。

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