第9章 オフ①
「今はまだブルーロックの中でも追い越さねーといけないヤツらがいて、もっともっとサッカー上手くならなきゃいけないから俺はあそこで頑張る。
けどーーー。」
千切君の足がピタリと止まり、自然とお互いの顔を見つめ合う。
そして長い睫毛から覗く緋色の瞳が優しく細まった
「俺が正式に日本代表に選ばれたらの事、迎えに行ってもいい?」
『・・・・え?』
「ほんとはブルーロックを出たら告白しに行くつもりだったからちょっと予定外だけどーーー
好きだよ、のこと。」
突然の告白に頭が真っ白になる
・・・・好き?
千切君が私を、、、、⁇⁇
多分、今の私の顔は面白いぐらいにアホな顔をしているにちがいない。
けど千切君はそんな私を愛おしいものでも見るかのような瞳で優しく見つめてくる。
ここ……道端ですが…
しかも渋谷ですけどーー……
バクバクと鳴る心臓と通行人からチラチラと向けられる視線で思考はショート寸前だ。
「また2週間後にはブルーロックに戻って音信不通になるし、今すぐどうこうしたいとか、待ってろ、とか言うつもりはないから。
ただ気持ちだけは伝えておきたかった。
ってほんとはもっと2人きりの時とか良い感じの流れで言いたかったんだけどなぁー……
に煽られた。」
ジト目をした千切君は私のおでこをピンッと優しく弾いた。
『っ⁈煽ってないよ?』
「可愛いこと言うが悪い。」
そう言いながらまた人差し指をおでこに当ててこようとしたのを両手でガードしようとした時、
「千切〜!モカ、、じゃなくて〜‼︎先ゲーセン入ってるぞー!」
潔君が通りの先でこっちこっち!とゲームセンターの中を指差している。