第9章 オフ①
「オッケーすぐ行く!」
千切君がそう応えると、潔君はオッケー!と頭の上で丸を作りゲームセンターの中へと入って行った。
『あ……』
潔君を追った視線の先にいた玲王と目が合った、ような気がしたけど、玲王はサッと店の中へと消えて行ってしまい声だけが虚しく残る。
「?」
『あー……、、凪君、1人で何してるんだろうね?』
「ったく、凪はほんとマイペースだよなぁ。部屋でもよく携帯ゲームしてたけど。」
そうなんだ。と笑っていると、千切君が私の手を引き急に走り出した。
『ちょっ、、千切君⁇』
「置いてかれんのは性に合わないから!すっ転ぶなよ〜」
肩越しに振り向きニッと眩しい笑顔を向けられたらもう逆らえるわけもなく。
軽快な走り…
とは程遠い走り方を笑われながらも何とか数十メートル(体感的には300メートル)走り抜けた。