第9章 オフ①
げ、と眉を寄せる乙夜君を見るあたり、知り合いでも通ったのかと振り向くとそこにいたのは、
『あ、、』
「ーーーあれ?あなたは確か、、、」
「何やゆっきー、知り合いか?」
「え?マジ⁇ゆっきーもちゃんトコ行ってたクチ?」
4人それぞれがお互いの顔を見合わせる。
(こんな偶然てある⁇世間狭すぎじゃない⁇
渋谷でまさかブルーロックのメンバーに会うなんて……)
どう収拾つければ良いか分からず視線を彷徨わせていると、爽やかな笑みを浮かべる"ゆっきー"と目が合った。
「お互い聞きたい事もあるし、時間的には少し早いけど僕たちも一緒に座ってもいいかな?」
それからゆっきーこと、雪宮剣優君と関西弁の烏旅人君を交え4人でお茶をする流れになった
のだけれど、、、
雪宮君の話しを聞くところによると、今日はこの後ブルーロックのメンバー数人で会うことになっているらしい。
しかもこのカフェで。
烏君と雪宮君は早めに待ち合わせをし、この先にあるセレクトショップで買い物をしようとしていたところで私達を見かけたというのだ。
(だから乙夜君、行きたいカフェがあるって言ったんだ。
それならそうと最初から言ってくれればいいのに…)
ジトーっとした目で隣に座る乙夜君を見ると、ごめんね?と手を合わせ、
「ちゃん、他のメンバーが来るって言ったら来ないと思ったから。
つーかそもそも男だけで会うとかテンション上がんないじゃん?」
「お前のテンションに付き合わされる彼女が可哀想やろ?
ちゃんやったっけ?あそこで働いてたんは分かったけど、コイツと付き合うとるん?」
『いや…付き合ってるワケじゃないです。』
「今は、ね。こっから仲深めてくから。」
「そう思っとるのはお前だけみたいやで?」
「んな事ねーし。」
べっと舌を出す乙夜君に烏君は「ほなじっくり観察させてもらうわ。」と挑発的な笑みを浮かべている。
そんな2人を横目に、私はふと気になった事を雪宮君に聞いてみた。