第1章 1夜
切れ長の瞳がじっと私を捉える。
『そう、ですね。』
サイドテーブルにパッドを置き、ベッドの上で胡座をかいている彼と向かい合うように座り直す。
『イッてもイかなくても時間は厳守でお願いします。』
「オッケ♪俺、出来る子だから。え?ちなみに口でもシてくれんの?」
『はい、じゃあまずは口でしますか?』
「わぉマジ?じゃあお願いしまーーす。」
そんな軽いノリで1人目、乙夜影汰とのケアは始まった。
ーーー
「んっ、、ヤバ、、、めっちゃ気持ちいーー…」
口の中でまた一段と硬さが増す
チラリと上目遣いで彼に目を向けると、つい数分前の涼しげな顔から一転、恍惚な表情を浮かべている
ジュプジュプ、と音を立てて彼に見せつけるように口を上下へ動かすと彼の手が私の髪に差し込まれた
「マジ気持ちいーんだけどっ、、口でイきたくないんだよね。これ、イったら終わりっしょ?」
彼のモノから口を離し『はい。』と頷く
射精は一回、と規則で決められている。
統計上、1度の射精はストレス、欲求不満の発散になり集中力、パフォーマンスの向上に繋がるが、2回目以降の射精は身体に良い影響はない、と記されているらしい。(本当のところは分からないけれど)
つまり口でイったらそこで終わり、ケアは終了。
(私としては手っ取り早く終わるから助かるんだけれど。)
差し込まれた手が髪を撫でそのまま頬へと移動する
「ねぇ、チューは?していーの?」
長い指が唇の上をそっとなぞる
キスはーーーー
キスに関しての規則はない。
『いいですよ。』
「ハッ、いーね。めっちゃアガんじゃん、、、」
勢いよく起き上がったかと思うと今度は私がベッドに押し倒された
熱を孕んだ瞳に見下ろされた次の瞬間、貪るように口内を犯された