第7章 7夜
何となく……腑に落ちた気がした。
面倒見の良い玲王とマイペースな凪君は確かに相性が良いんだろうなって。
2人が一緒にいるところを見た訳じゃないから想像でしかないけど、玲王はあれだけ凪君を大切に想ってるんだからきっと甲斐甲斐しく世話を焼いてたに違いない。
ーーーけど、ここに玲王は当然いるわけもなく。
凪君は1人だ。
・・・・・
1人置いてけぼりで寝ているせいか、はたまた玲王の話しを聞いたせいなのか。
凪君の背中が少しだけ寂しそうに見えるのは気のせいだろうか……。
(凪君は玲王の事、どう思ってるんだろう。)
気になるけど………
私が踏み込む事じゃない、そう自分に言い聞かせその場から離れようとした時、凪君の身体が動いた。
あ。
と思った時には重く眠そうな目と視線が重なっていた。
「・・・・あれ、アンタ、、、」
『・・・・ど、どうも。』
ペコッと頭を下げる
「・・・ども。」
『・・・・。』
流れる沈黙。
(えーっと、、、
いつまでもここにいる訳にはいかないし、とりあえず紅茶だけ置いて行こ……。
ウォーターサーバーの近くに置いておけば自然と目に入るよね…。)
そう思い足早にサーバーのところへ行き持っていた紅茶の箱をさりげなく置いた。
うん。
これでいい。
何となく、だけど玲王なら察してくれそうな気がした。
(もうここには居られないけど、応援してるから……)
心の中でそう呟き、食堂を出て行こうとした時、
「アンタ、ここ出てくの?」
凪君に声を掛けられた。