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ブルーロック✖️裏恋

第6章 6夜


久しぶりの感覚だった
誰かに感謝され"ありがとう"を言ってもらえる事が


(何か……くすぐったい。けど嬉しいもんなんだなぁ……)


膝を抱えてもじもじとしていると、隣でクスッと笑う声が聞こえてきた。


「って最初のイメージと随分違うんだな。」

『・・・・え、それは良い意味?悪い意味?』


恐る恐る訊ねると玲王はニッと口の端を持ち上げた。


「イイ女だなって意味。」

『・・・・え?』


(イイオンナ?それは結局のところどっちなんだろう……。
良い意味で捉えていいのかな……?)


「・・・その顔は分かってねーだろ?」

『えっとー…良い意味って事で宜しいでしょうか?』

「まぁ〜…そうだけど。。
最初は掴みどころないっつーか、人を寄せ付けないオーラが出てたから。ドライなタイプだと思ってた。」

『うん、実際ドライなタイプだしね。』

「いや、今はそうは思ってねーけど?
って一回テリトリーに入ったら人が変わるっつーか…。
何か優しくてあったかい人だなって今は思ってる。」

『え…?いやいや、、、そんな事言われた事ないし。そもそも私はそんな人間じゃないから。』


自嘲気味な笑みを浮かべると、玲王の顔つきが真面目なものに変わった。


「俺、人を見る目は長けてるから。は優しい人間だよ。」

『ーーーっ』


あまりにキッパリと言われたものだからどう反応して良いか分からない。
目を泳がせて口籠る私を見て玲王は目尻を下げるとコテン、と頭をベッドに預けた。


「ここに来んの、すっげー迷ったけど……来て良かった。の事知れて。」


眠気が襲ってきてるのか、じっと天井を見つめる玲王の瞳は少し重そうに見える。


(・・・カモミールの効果、かな?)



「・・・・小さい頃から俺に近づく女は決まって色眼鏡で俺の事を見てたから…。
名前も知らない、正体も分からないような状態で仲良くなんのはが初めてだ。」


『色眼鏡って……玲王ってそんなにすごい家柄なの?』

「秘密ーー……」



子供みたいな口調でそう言うと玲王はゆっくり目を閉じた。


『・・・・もしかして寝た?』


顔の前で手をヒラヒラと振ってみるも反応はない。



(限界だったんだね……体力的にも、精神的にも。)





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