第5章 5夜
『・・・・何か甘やかされるの落ち着かない…。』
「何だそれ(笑)俺は甘やかしたいタイプだから大人しく甘えてりゃいーの。」
腕の中から見上げる千切君のご尊顔は毛穴なんてないんじゃないかと言うほどキメ細やかで綺麗だ。
そんな中性的な見た目に反して、実際の彼は熱くて男っぽい人なのかもしれない
『・・・千切君て見た目とのギャップ、結構あるよね…。もっと飄々としてクールな人だと思ってた。』
「そ?まぁたまに言われっけど。
つーかモカこそギャップあんじゃん。」
『え?私、、、?』
ぱちぱちと目を瞬かせると、千切君の口が綺麗な弧を描いた。
「男慣れしてんのに、意外とベタなイチャイチャに弱いトコ?」
『うっ、、//』
悪戯っぽく顔を覗き込まれ思わずそっぽを向く
「フッ、照れてんの?」
『だっ、、だって……こういうイチャイチャ?みたいなのは慣れてないから…。
どんな顔したら良いか分かんないし…何か恥ずかしい……』
「え?いーじゃん、そのまんまで。」
『だから……そのままがわからないんだってば…。』
「ほら、こっち向けって。」
千切君の指が顎にかけられ、クイッと向きを変えられてしまう。
今にもくっついてしまいそうな程の距離でじっと見つめられーーー
「すげー可愛い。」
爆弾を投下してきた。
この羨ましいほどキラキラした顔で。