第5章 5夜
『うぅ〜っ、////』
「何その可愛い反応(笑)さっきまで俺の事襲おうとしてたクセに。」
『それはっ、、、仕事だからちゃんとしなきゃって思っただけで、、、襲うつもりはなかったから……』
ボソボソと尻すぼみになっていく声。
そんな私の反応すら千切君は楽しんでいるのか、「うん、分かってる」とニコッと笑うと今度は私の鼻をムギュッと摘んできた。
「今目の前にいるモカの方が俺は好き。」
『なっ、、//そういう事言って……私の反応見て面白がってるだけでしょ?』
「まぁ〜照れてるモカが見たいのもあるけど、好きなのは本心だから。」
キッパリと言いきるこの美男子は一体何を考えているのか、、、
まだ数回、それも短時間しか会った事がない私を好き………?
ここで私が何をしてるのか知ってるのに⁇
きっとその"好き"は"ラブ"的な好きとは違うジャンルのやつに違いない。
そう紐付ける
だってそんなの有り得ないから。
口に笑みを作り鼻を摘んでる千切君の手をペシッと叩いた。
『それはどーも。』
「あ、仕事モードに切り替えんな。そっちのモカは俺苦手〜。」
千切君はサッと腕枕を外すとわざとらしく私から距離を取り顔を曇らせる。
「・・・・つーかさ、モカって本名?」
『・・・・・え?』
突然の鋭い指摘に目が泳いでしまい、それを千切君は見逃さなかった。
「やっぱりな。最初からそんな気はしてたけど。」
『さ、最初から⁇』
「名前言う時変な間があったから。で?ホントの名前は?」
真っ直ぐな瞳が私を射抜く