第2章 2夜
「ごめん、凪はああいう性格だから。」
『あ、うん。2人も疲れてるだろうし、』
「ハイハイ、もう分かったから。ほら、行くよ?」
千切君は有無を言わさず私の腕をとると自信の肩へと回した
すぐに潔君も反対へと回り、結局2人に肩を借りる運びになってしまった
ーーー
部屋まで送ってもらう間、2人は色々な話をしてくれた。
今は二次選考の真っ最中でついさっきまで試合をしていたことや、チームメイトにキングのメイド…?
メイドのようなキング、、、、
よく分からないけどバロウというムキムキのヤバい人がチームメイトにいるとか…。
こんな風に誰かと他愛のない会話をしたのは久しぶりだった
「それにしてもモカってここで働いてるのに何も知らないんだな。」
『そう、だね、、、知らない事だらけかも。』
潔君に痛いとこを突かれ苦笑いを浮かべる
「でもモカみたいにここで働くスタッフのお陰で俺らはサッカー出来てるワケだし、ありがとな?」
『・・・・私はお礼言われるような事してないから……。』
「そんな事ないって!腰痛めるほど頑張ってんじゃん!な?千切?」
「ん?あぁ、そうだな。」
ーーーー反応に困るなぁ…。
潔君はきっと純粋で真っ直ぐな男の子なんだろうな。
瞳とかキラキラしてるし……
眩しくて直視出来ないぐらい。
それは潔君に限らず、千切君も、他の子達も同じで。
夢中になれるものがあって。
夢とか希望に満ち溢れてて。
この子達の未来はきっと明るくて眩しいーーーー
私とは住む世界が違う人達だ。