第2章 2夜
(・・・・ん?)
前にいた2人も「え?」と目を瞬かせている
『いや…私はサッカーしてないんで……。』
「ハハッ、つーか凪!そもそも最初っから男女混合でやってないだろ⁈」
「え?あー、そっか。」
「て事はここのスタッフの人?」
『まぁ…そんなトコです。』
(ここで詳しく話す事、じゃないよね…。)
そう思いペコッと頭を下げると、黒髪の男の子が人懐っこい笑顔を向けてきた。
「俺は潔世一、宜しく。」
「俺は千切豹馬、でこっちが凪誠士郎。」
『・・・・・。』
3人の視線が突き刺さる。
(自己紹介、、、する流れですよねー……)
『・・・・もか、です。』
視線を彷徨わせながら小さな声で答えた。
「もか、ね!宜しくー。」
潔君のキラキラと爽やかな笑顔に胸がチクリと痛む
("もか"は私の源氏名だ。)
『宜しくです…。』
もういいかな?と伺うような視線を向けつつ箸を手に持つと、それを察した千切君が「食事中に悪かったな。」と2人に合図を送ってくれた
(良かった………)
ホッとし息を吐く
もしかしたらまた誰か来るかもしれないと思い、急いで残りのご飯を口へと運ぶ
チラリと3人に目を向けるとどうやらプロテインを作りに来たようだ。
(・・・なるほど、次からは気をつけよ)
ペロリと完食し、早く部屋に戻ろうと椅子から立ち上がるとーーーー