第2章 2夜
ようやく食堂へと辿り着きトレーを片手にグラスに水を注ぐ
その場で喉を潤しながらガランとした食堂を見渡す
今は午後15時を過ぎたところ
昼でも無ければ夕飯でもないこの時間は誰もいない。
私は決まってこの時間に食事を摂るようにしている
部屋にトイレもシャワーもあるから唯一外へ出るのはこの時だけ。
ブカブカのパーカーのフードを被り耳にイヤフォンをつける
とんかつにご飯大盛り、豚汁もつけて、、、
あ、焼きそばも食べよ。
ピッピッとボタンを押し慣れた手付きでトレーに乗せていく
美味しそうな匂いにさっきからお腹がギュルギュルと鳴りっぱなしだ。
長いテーブルの端、1番奥の隅へと座り手を合わせる
『いただきます。』
分厚いとんかつを頬張りご飯を口いっぱいにつめ込む
うまっ、、、‼︎
濃い味の焼きそばも最高〜‼︎これでご飯もう一杯いけるかも‼︎
ここでの唯一の楽しみは食事といっても良い。
誰に文句を言われる事なく、好きな物を好きなだけ食べられる。
そんな私の至福のひと時はすぐに終わりを迎えた