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【第五人格】快楽至上主義

第6章 ハスター 〜触手〜


『…ハスター、その目はなんだい』

……目?

表情を見分けられる奴なんて限られている。何の話だろうか。

『私の事を見つめて険しい顔して。そんなに刺身食べたかったなら言えばよかったのに』

今、自分は険しい顔をしていたのか。表情を意識した事など無い。

どんな顔をしたとて、目が開いてるか閉じてるか以外誰も見分けられないからだ。

やはりこの娘は使えそうだ。手っ取り早く自分の物にしてしまおう。

他の奴に取られる前に。



ー視点ー



ハスターが険しい顔をしながらこちらを見てきたと思ったら、今度は獲物を狙うような目で見てくるようになった。

正直もう十分快楽は味わった。あれ以上のモノを求めようとするほど私は馬鹿ではない。

人が感じられる限り最大の物は得ただろう、目的は満たした。変な事はされたくない。

ここ数日でめっきり性欲が無くなったなと、我ながら思う。

どうせならエッチな事より、ジェットコースターや飛行機みたいな、内臓が震えるキッツイ何かを味わいたい気分だ。

正直ハスターの顔の見分けなんかまともに出来はしない。

ただ、何となく、深淵の奥に何かしらの思惑が見え隠れしている気がする。

本当になんとなくだから違ってもおかしくはないんだけどね。

そうだ、今日は美智子の部屋にでも行こうか。この間クッキーを食べてみたいって言っていたし、マリーとガラテアも誘って茶会を開こう。

妄想を膨らませふふふと微笑むと、ハスターがユラと近付いてきた。

「なんだい?ハスター」

『、我の信者にならんか?』

いきなり何を言い出すんだこのタコ邪神は。
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