第14章 新アイテム
「いいかツナ。お前は誰よりもボンゴレ10代目なんだ。」
「!?」
「お前が気持ちを吐き出せばそれがボンゴレの答えだ。」
少し前まで泣いていたツナは涙を止め、リボーンの言葉を真剣に聞いた。
「オ、オレの、気持ち、、?」
「クフフ、家庭教師もサジを投げましたか。彼の気持ちは’’逃げ出したい’’ですよ。それとも、’’仲間のために逃げられない’’かな?」
「、、たい。」
「ん?」
「骸に、、、、勝ちたい、、、、」
ツナの言葉にリボーンの背中にいるレオンがフルフルと震え始めた。
「ほう、、。これは意外ですね。だが、続きは乗っ取った後にゆっくり聞きましょう。君の手で仲間を葬った後にね。ですが、心配はいりません。永茉のことは僕が幸せにします。」
「、、こんな酷い奴に、永茉さんを困らせるやつに、、負けたくない、、」
「ツナくん、、」
ツナは床についていた手にぎゅっと力を入れた。
「こいつにだけは勝ちたいんだ!!!」
ツナは覚悟を決めた。
「終わりです。」
犬(骸)が手に持っているトライデントを振り翳した瞬間、光るものがツナと骸の間を通り天井にくっついた。
「まぶしっ、、」
「ボンゴレ!!何をした!?」
「オレは何も、、あ、、!レオン!!?」
ツナが天井を見ると天井にくっついていたのはレオンだった。
「ついに羽化したな。」
「羽化!?」
「あの時と一緒だ。ディーノが跳ね馬になった時とな。」
リボーンは小さく呟いた。
「そうか、アルコバレーノ君の仕業だな。」
「ちげーぞ。こいつは形状記憶カメレオンのレオン。オレの生徒が成長すると羽化する、オレの相棒だぞ。どういうわけか生徒に試練が訪れるのを予知すると繭になるんだ。」
「そ、そーだったの!?」
(生徒、、、もしかしてディーノもこの試練を、、?)
永茉は天井のレオンを見つめながらディーノのことを思い出した。
「クフフ、それは面白い。」
「最後に何を見せられるかと思えば、ペットの羽化ですか。」
「全く君たちはユニークですね。クハハハハ。」
千種、獄寺、ビアンキは天井のレオンから飛んできた糸をちぎりながらツナにジリジリと近づいた。