第18章 おまけ
おまけ
「ユメってさ、変な癖があるよね」
休日。友達と新作の飲み物を楽しんでいた時だ。友達にそう指摘されてしまった。
「そお?」
と私が手の甲を唇に当てると、ほら、それそれ! と指をさしてきた。
「ちょっと、指ささないでよ〜」
「ごめんごめん。でも、ちょっと変かなぁって」
「そうかなぁ?」
私は右手の甲へ視線を落としてハッとした。こっちの手、カシタローさんに唇を……。
「ユメ、顔赤くなってるよ?」
「な、なんでもないなんでもない! 暖房効き過ぎなのかなー、このお店!」
私は大袈裟に言いながらもなんとか話を誤魔化し、飲み物に集中した。あの世界での出来事は、夢じゃなかったんだ。私は、ユメだけどさw
私はスマホへ視線を移す。そろそろあの箱庭世界のお掃除をする時間だ。カシタローさんに、会いに行こう。
本当の本当におしまい