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悪魔執事の主様は猫天使。

第2章 黒猫と指輪


とある日の帰り道。。
夢主のりあなは、式神であるハデスを呼び出して一緒に帰っていた。

「ハーくん、もうラルドから連絡来たりしないよね?」

ハデス「あぁ。来ないと思うぞ? どした、りあな。」

「そうだよね。。嫌いって言ったから、もう関わってこないよね?」

ハデス「あんなやつの事なんか、忘れちまえよ。りあな、玩具にされてて苦しかったろ?」

「うん、苦しかった。。それに。強制的に悪魔と契約させられたのも。。嫌だった。。。ねぇ、ハーくん。」

ハデス「ん?」

「ハーくんは、うちの事”捨てない”?」

ハデス「捨てるわけないだろ。ったく、そんな事言ってるとアザゼルにも怒られるぞりあな。」

ハーくんが、ほら見ろ言ったそばからと言いたそうにため息をついていた。

アザゼル「姫さんを、”捨てた”やつの事なんかもう忘れようよー! 僕も、ハデスも、姫さんを”捨てる”訳ないじゃんか!!(ムスッ)」

「ありがとう、アルくん、ハーくん。」

暗い道をハデスとアザゼルを呼び出して一緒に肩を並べて歩いて自宅へ向かっていく途中に、嫌な気配を察知したハデスは、自分たちの後ろに意識を集中させる。

アザゼル「そういえば、姫さん?」

「んー?アルくんどしたのー?」

アザゼル「最近。姫さんがハマってる、執事のゲームあるじゃん?」

「ん? あー、【悪魔執事と黒い猫】ね。それがどしたの?」

アザゼル「もし、姫さんがそこの主様になれたら、姫さん幸せになれるんじゃって思ってさー。」

「そうだね。。もし、そんな事が現実に起こったらどれだけ幸せか。。。でも、きっとそんな事起きないよ。。だって、うちは。。。”生まれてきたらいけない存在”なんだから。。それに、”化け物”だしね。」

そう言いながら、俯き静かにため息をはいた。

アザゼル「姫さんは、”化け物”なんかじゃないよ!!」

ハデス「それに、”生まれてきてはいけない存在”でもないぞ。現に、生まれてきてくれたから俺も、アザゼルもりあなの霊力が心地よくて着いてきたんだしな。なぁ、アザゼル?」

アザゼル「そうだよ、姫さん。だから、そんな悲しい事言わないで。。」

アルくんの悲しそうな表情を見て、咄嗟に謝っていた。

「うん。。ごめん。。でも、堕ちるのは許して。。癖だから。」

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