第4章 最悪な再会
りあなが、「嫌だぁー!!」と叫んだと同時に、どこから現れたのか、黒猫が威嚇しながらラルドの指にはめられていた指輪を爪で引っ掻いて外した。
ラルド「くそ。ここまでかよ。。帰ってきたら、覚えとけよ。。」
その言葉を残して、ラルドは元の世界に強制送還され消えていった。
ハデスは一瞬の出来事に戸惑ったが、りあなの頬をぺろぺろと舐める黒猫を見て、ありがとうな。と頭を撫でてあげた。
アザゼルも、りあなの悲鳴を聞いて部屋の中に戻ってきてベッドに駆け寄った。
アザゼル「姫さん!!姫さん!!」
真っ暗な空間にまた、ポツンと取り残されたりあなは、どこに向かえばいいのか分からず、座り込んでしまった。
数分経った頃に、黒猫がりあなの膝に片足をのせて語りかけて来た。
黒猫「起きて、もう大丈夫。貴女を邪魔する存在は、もう居ない。助けに来るのが、遅くなってしまってごめんなさい。」
「あ。。。黒猫。。さん。。。ありがと。。また、らるに。。されると思った。。。怖かった。。。」
黒猫「もう、これ以上の絶望は経験して欲しくないから。。もう、大丈夫。貴女を傷つける存在は。もういないから。。だから、目を覚ましてあげて。。貴女の式神達が心配してるわ」
「うん。。。ありがとう。。。」
りあなは目を閉じて、意識を起こした。
自分の顔を除き混んでいる、ハデスとアザゼルの姿が見えて「心配してくれてありがとう。」と声かけると、2人から、「良かった」と言われた。
気がつくと黒猫はどこにもいなかった。
服も、ハデスが着せてくれたらしく、綺麗になっていた。