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ハリー・ポッターと贖罪の代行者

第25章 【セブルス・スネイプ】


 そして叫びの屋敷に着くと、勢い余って魔法でドアをぶち破り、埃っぽい階段を駆け抜けドアを開けた。すると部屋のほぼ中心に血まみれになって倒れているスネイプを見つけた。
 
 ヴォルデモートもナギニの姿も見えず、部屋にいるのは息も絶え絶えで、今にも死にかかっているスネイプだけだ。思ってもみなかった再会に、ハリーは自分の感情がぐちゃぐちゃになっているのが分かった。

「目を、目を開けてください!」
「あぁ……リ、リー……」

 抱きかかえたスネイプが、ハリーの目を見てわずかに声を上げた。そして震える手で杖を手にすると、以前ダンブルドアが憂いの篩を使っていた時と同じく、スネイプは杖をこめかみに当てた。

 ハリーは何か入れ物を探したが、生憎それらしき物は見当たらない。焦ったハリーは咄嗟に自分のこめかみに触れた。
 すると憂いの篩とは違い、ハリーがスネイプに乗り移り、直接記憶をたどり始めたのだった。

* * *

 最初の記憶は、小さな公園で遊ぶ姉妹を見ていた。一人は可愛い赤毛の少女で、もう一人は鶏ガラのように痩せた少女だった。
 赤毛の少女を見ていると、じんわりと胸が温かくなって来た。……好きなんだ、どうにか友達になりたいと思ってじーっと見つめている。
 意を決して話しかけたら、鶏ガラの様な子がスネイプの貧相ななりを見て顔をしかめ、結局姉妹はその公園を去って行ってしまった。


 次の記憶も同じ公園の中だった。しかし今度は鶏ガラの様な子はおらず、赤い髪で綺麗なエメラルドグリーンの瞳の女の子と2人きりだった。
 ハリーは自分とよく似たその女の子の目を見て、幼き日の母リリーだと気づいた。

「本当に?本当に魔法使いの学校があるのね?」

 2人は芝部の上に寝転びながら、ホグワーツの事や魔法の事について語りあっていた。
 スネイプの話を聞いたリリーが期待に胸を膨らませているのが分かると、そこには同じ学校に通えるのをとても楽しみにしている幼きスネイプの姿があった。
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