• テキストサイズ

ハリー・ポッターと贖罪の代行者

第15章 【Dragon Sky】


 見た感じだと小石を投げ入れただけで、水面に体を打ち付けた様子は全くない。
 緊張しつつドラコが旋回しながら箒を湖の淵に着陸させると、一陣の風が吹いたと同時に湖からハリーとハーマイオニーが姿を現した。

「ぷはっ!!」
「2人とも怪我はな……!?」

 クリスが2人にかけ寄ろうとした途端、精霊の姿が消え、力を使い果たしたクリスはその場で倒れそうになった。――が、なんとか地面に直撃する前にドラコが抱き留めてくれた。

「ほら見ろ!精霊を2体も同時に召喚するからだ、この馬鹿」
「煩いな、あの場はそうするしかなかったじゃないか!」
「だからと言って――」

 いつもの調子で口喧嘩をしていると、いつの間に岸に上がって来たのか、ハリーが2人におずおずと近づいて来た。

「えー……コホン。ねえ、2人とも?」
「「何だ!?」」
「痴話げんかの最中に悪いんだけど、そういう関係で合ってるの?」
「――えっ?」
「いや、それは……その……」

 ハリーの言葉に2人は顔を赤らめ、しどろもどろにってしまった。それを見てハーマイオニーは眼を細くして微笑むと、いきなり突撃するようにクリスに抱き着いた。

「良かったわ、貴女が無事で本っ当に良かったわ。貴女とロンが消えてから、私たち必死で合流しようとしたんだけれど……気づいたら貴女の杖には賞金がかけられていたり、ラブグッドさんは貴女がルーナと一緒に『人さらい』に遭ったって言うし……ああ、でも無事に再会できて本当によかったわ」
「ああ、正に傑作だったよグレンジャー。まさか『数占い学』で行き先を決めていたなんてな」
/ 175ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp