第8章 鶴さんの甘えん坊
その後も鶴さんと昼餉作りをした。
主菜は鮭となすの南蛮漬けでお魚の中でも食べやすいだろうと思って鮭にした。
汁物は八丁味噌で付け合わせを作ったので味噌汁だと
味噌と味噌の味になると思って、味噌の量が少なくダシの味を味わえる、れんこんのすり流し汁にした。
それに冷奴と卵焼きと日向くんと約束した梅干し。
最初に作った肉味噌はご飯にかけても、お豆腐にかけてもいいように
別のお皿に盛り付けた。
おばあちゃんに習った料理がこんな風に役に立つとは思わなかった。
でもこうやって、鶴さんやみんなと一緒に料理をするっていう作業を通して
仲良くなったり話したり、好きな物や嫌いな物を聞けたり、いろんな事を知れるのはとても嬉しいことだ。
『よし!鶴さん、これで全部作れたね!お疲れ様!』
鶴丸「主と一緒に料理をするのは楽しいなっ!
光坊が料理をするのは夢だったって言って楽しそうに料理をしていたが、俺には料理をすることの何が楽しいのか、よく分からんかったが
今日主と一緒に作ったのは驚きもたくさんあったし楽しかった!!」
『鶴さんにそう言ってもらえてよかったよ♪
じゃぁこれを広間に運んでみんなでご飯食べようか!』
鶴丸「あぁ!」
『あ!鶴さんは昼餉の後、私と何したいかも考えといてね?』
鶴丸「昼餉の、あと、?」
『私と一緒にいたいんでしょ?ご飯食べてからは一緒にいなくていいの?』
鶴丸「…っ!!いや!一緒がいいっ!!」
『ふふっ、じゃぁ考えといてね?』
鶴丸「わかった!」
『じゃぁ運ぼうか!鶴さんはこれとこれ、お盆に乗せて行ってね?
落とさないようにね?』
鶴丸「わかってるさ!」
それから二人で昼餉を広間に持って行ったら
すでに物吉くんと日向くんは散策から戻って来ていて、政府さんに言われた通り、手を洗って座って待っていてくれた。
物吉「わぁ!これが主様が作られたご飯ですか?」
日向「とっても美味しそうだね!」