第7章 物吉貞宗と日向政宗
日向side
今日でこの本丸と主とはお別れなんだね。
小さい本丸で出陣も少なかったけど、すごく幸せな本丸だったな…。
実は僕には秘密があって、主の本丸の実力なら
僕に会える確率のある上田城のところには行けないし鍛刀をしても僕は出る事がないんだ。
でも僕は主の鍛刀によって顕現された。
不思議でしょ?(´艸`)
でも僕が主の鍛刀によって顕現したのは僕の意思なんだ。
主に会いたいと思って政府にお願いしてコッソリ紛れて鍛刀されたんだ!
政府からは絶対にダメだと言われたけど、頑張って直談判したんだよ?
今度こそ上手くやりたかったからね!
そしたら政府が折れて理由を告げなければ主の元に行っていいって言ってくれたんだ!
僕の主、実は紀州の徳川家の末裔なんだ!
物吉が来たのはほんとに主の運の強さみたいだけど、僕はそうじゃない。
前の主の末裔である、主に会いたくて来たんだ!
主も最初は鍛刀で出ないはずの僕が来てすごく驚いていたけれど
主の現世のご家族やご先祖様達から、僕が主の先祖の元にいた事を知っていてくれて
すごく喜んでくれたんだ!
物吉も徳川家にいた刀だったし、すぐに仲良くなれたんだよ!
そんな主の元にこれて幸せで毎日主は僕の漬けた梅干しを美味しいって食べてくれて
とても楽しい日々だった。
加州清光と小夜左文字の話を主から聞いたとき、主はすごく悲しそうな顔をしてたから
上手くやって主に元気になってほしかったのに僕は上手く出来なくて落ち込んでたこともあった。
でも主はそんな僕に怒るでも責めるでもなく
ありがとうって言ってくれていたんだ。
だから政府に直談判してここに来てほんとによかったと思ってる!
でも今日で主ともお別れとなるとやっぱり寂しいね…。
主と離れたくない…。
それでもこのままだと僕は人の姿を保っていられなくなるから
主が里親本丸っていうところの話を聞かせてくれたんだ。
だから今度こそ、主との約束を守るよ…!!
上手くやるって!!