第6章 初期刀と新たなる刀剣男士
『あ!鶴さん!』
「なんだ?」
『鶴さんの様子を見に来たのもあるんだけど、朝餉を作ったの!食べれそうかな?』
「朝餉もあるのか?」
『もちろんあるよ♪』
普通に話してて一瞬忘れてた…
鶴さんの元居た本丸は常に金欠でご飯も満足に食べれなかったんだった。
昨日の夕餉も、こんなに豪華なのか!って驚いてたし…
私からしたら普通のご飯なんだけど、鶴さんからしたら豪華なんだよね…
そんな鶴さんにとっての豪華な夕餉の次の日の朝餉もあるとは、考えられないよね。
これも私がこれから学んでいかなければいけないことの1つだ。
これから来るであろう子達にも、こういうことはきっとあるだろうし
ご飯自体も食べれない子もいるかもしれない…
初代里親本丸でも、そういう男士がいたって政府さんから聞いてるし。
悲しいけどこれが現実だ。しっかりしないとね!
『鶴さんのお口に合うか分からないけど、昨夜のオムライスが食べれてたから卵は大丈夫だと思って
朝餉も卵を使ったものにしたんだけど、もう少し後で食べる?
起きてすぐ食べるのがキツかったらまた30分後くらいに呼びに来るけど…』
「30分というと…」
『昔の言い方だと四半時かな、鶴さんは昔の言い方の方が時間は分かりやすい?』
「いや、時計は分かるんだが今が何時だったかなと思ってな笑」
『あっ!そういうこと?笑』
「紛らわしくてすまんな笑」
『いいよ笑
今は7時30分くらいだから、30分後だと8時くらいだね!』
「うーん、昨日の主のご飯は美味かったからなぁ。今から着替えてすぐ食べる!」
『うん、分かった!じゃぁ、私は廊下に出てるから着替えて?
内番服でいいからね!』
「あぁ!すぐ支度する!」
私は鶴さんの部屋を一度出て、部屋の前の廊下に座って待っていた。
日が当たり暖かい日差しが気持ちいい。