第5章 動き出した本丸と初期刀の初日
『よし!歯磨きも終わったし、私はお風呂に入ってくるね?
鶴さんはお部屋でゆっくり休んでる?それともさっき言ってたみたいに、お散歩してくる?』
「そうだな…。散歩でもするかな。ここの本丸は夜でも光があちこちに付いてて明るいし
広いから見てみたい場所がたくさんある!」
『わかった!でもお風呂上がりだから、湯冷めしないように暖かくして外に出てね?
それと、はいこれ!』
「?これはなんだ?」
『ここの本丸、鶴さんも言ったけど広いでしょ?
だから迷子にならないようにするためのバングル、日本語だと腕輪かな』
「腕輪。首輪と同じ感じか?」
『そんなペットじゃないんだから(^_^;)
このバングルは腕に着けて、横のボタンを押すと…ほら!』
「お?光ったぞ!」
『この光の線は鶴さんのお部屋に続いてるの!だからお散歩中は消しておいて、どこにいるのか分かんないー!ってなったら
この横のボタンを押して?そしたらこのバングルがお部屋まで光の線で案内してくれるからね!』
「なるほど…便利だな!」
『首輪とは大違いでしょ?』
「あぁ!これならずっと着けてられる!」
「ん?主、これにも俺の紋が入ってるのか?」
『そうだよ!因みにデザインを考えたのも私なの〜!
政府さんにお願いしちゃった笑』
そう、このバングルは私がデザインしたものなのだ。
光を放つ部分は丸い形で、鶴さんの紋を入れてもらっている。
バンド部分は白をメインに革の紐を結っていて、
そこに細い紺色の革も一緒に編んでもらった。
伊達組のメンバーとも仲の良い鶴さんならオシャレなものがいいかと思い、さらに革紐のところに金色の細いチェーンも付けてもらって
パッと見は現代の時計のような見た目だ。
「主はこういう俺達をイメージしたものを作るのが好きなのか?」
『そうだね。言われてみれば好きかも…』
『みんなにそれぞれ似合うものを、嫌な思いをせずオシャレ感覚で着けてもらえたら
一石二鳥だなぁとか考えたりはする、かな笑』
「そうか笑
だが、これは気に入った!最初は首輪のように縛りのあるものかと思ったが、便利だし洒落てるのもいい!」
『喜んでもらえてよかったよ!』