第5章 動き出した本丸と初期刀の初日
そんなことを思いながらケチャップライスを作っていた。
今回のケチャップライスの中身は鶴さんの野菜の好みが知りたかったので
微塵切りにした玉ねぎ、人参、ピーマンを選び
鶏肉を少し小さめに切ったものを入れることにした。
ソースは悩んだ挙句、ケチャップにすることにした。
シンプル・イズ・ベストってことで笑
そしてオムライスだけじゃ、と思いサラダとスープも用意した。
サラダはレタスとトマト、そこにモッツァレラチーズを入れたもの。
スープはコンソメスープにしてベーコンを入れてみた。
後は鶴さんがお風呂から上がったら、卵の準備をするだけ。
今から作ってしまったらせっかくの半熟卵が固まって包丁を入れる時に、絶対開かないので鶴さんが来たら作ることにする。
そんなことを考えていたら、鶴さんが政府さんが持ってきた夜着を着て
肩にタオルを掛けたまま厨に来た。
「主〜?」
『鶴さん、おかえり〜!わっ!夜着似合うね!!』
「着心地も最高だ!露天風呂もめちゃくちゃ気持ち良かったぞ〜!
主も露天風呂入って来たらどうだ?」
『そうだね!せっかくだし私も露天風呂楽しもうかな…』
「お、なら主が風呂に行ってる間、俺は散歩でもするとしよう!」
『夜の散歩もいいけど湯冷めしないようにね?』
「あぁ!気を付ける!」
『ていうか、鶴さん髪がまだ濡れてるよ?それじゃぁ風邪引いちゃう!!脱衣所の洗面台にドライヤーあったでしょう?』
「それがだな…使い方がよく分からんかったから諦めた…笑」
『鶴さんお腹はまだ大丈夫?待てる?』
「ん?あぁ、大丈夫だが…」
『よし!じゃぁ先に髪乾かしに行こう!
今日は私が乾かしてあげる!』
「いいのか?」
『もちろん!ご飯は後で温め直せばいいし、鶴さんに風邪引かれちゃう方が大変だから!行こ!』
「なら、頼んだ」
それから脱衣所の洗面台に戻り、鶴さんにドライヤーの使い方を
レクチャーしてそのまま私が髪を乾かした。
鶴さんは気持ち良かったのか、目を閉じて少し口角を上げている。
誰かに髪を乾かしてもらうって確かに気持ちいいよね〜、なんて思いながら私は真っ白な銀髪の髪を乾かした。