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迎え主本丸の審神者になりました.. 𓈒𓏸𑁍

第5章 動き出した本丸と初期刀の初日




私が初めて鶴さんに作るご飯に選んだ洋食はオムライスだった。
鶴さんは元の政府が設定した土台の性格として
みんな驚くものが好きらしいから、ここに来た鶴さんも驚くものが好きかなと思ってオムライスを選んだ。

審神者の間では、ビックリじじいと言われるくらいだ。
鶴さんのビックリした、喜んだ顔を見たい。
という思いで、今回はレストランなどでよく見る
ライスの上に卵を乗せて包丁を真ん中に入れてパカッと割れるタイプの
中が半熟になったオムライスを作ることにした。

でもキャベツはあまり得意では無さそうなので今日は慣れる事より
初めてのものを、見て、味わって、好きか嫌いか
そういうものを楽しんでほしいと思って、これを選んだ。

因みに今までは和食が多かったと前の本丸のデータで見ている。
燭台切光忠が厨でみんなのご飯を作っていたという記録もあるが、
残念な事に鶴さんのいた前の本丸の審神者は内番の1つである、畑仕事をきちんとしていなかったようで
燭台切光忠は毎回、万屋に買い出しに行っていたようだった。

でも畑で作れるはずのものまで、買っていたので本丸は常に金欠状態。
燭台切光忠も色々とやりくりしながらみんなにご飯を作っていたようだが、みんなが満足に食べられるほどは作れず
最後の方では、所謂保護者のような男士が弟達に自分の分を食べさせ
兄達や他の子達はご飯を食べる事なく出陣等に出されていたようだ。


鶴さんのいた前の本丸の審神者は、金遣いも荒く
審神者としての仕事もきちんとしていなかったせいで
お腹を空かせた子たちで溢れていたようだった。
人の身を持っていなければ、空腹を感じる事もなかっただろうが
今は人の身を持っている。
であれば当然お腹も空くに決まっている。

自分ばかりがいい物を食べ、刀剣男士たちには質素なものを。
ましてや刀剣男士たちは神様であり、時間遡行軍と戦ってくれる大事な子たちなのに
蔑ろにしたばかりに、挙句鶴さんに斬られたのだ。

自業自得、と言いたいが鶴さんにそんな役回りをさせてしまったことが
私としてはとても悲しい…。
だからこそ、ここでは思いっきり楽しんで暮らしてほしいと心から思う。


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