第4章 鶴丸国永
『それで今のが1つ目でしたら、2つ目の気になることとは何でしょう?』
「君はいつもその話し方なのか?」
『……はい?』
「俺の事も刀剣男士の事も敬称を付けて呼んでいるだろう?話し方も丁寧過ぎるくらいの話し方だ。普段からそうなのか?」
『あ、いえ…普段は……』
政「普段はもっと砕けて喋り倒してるよ♪」
『「政府(さん)!!」』
政「2人してそこまで驚かなくても良くない?何なら鶴丸国永は普通なら驚かす側の事が多いだろうに…」
『今まで姿が見えなかったからつい…』
政「鶴丸国永の荷物が色々必要になるだろうと思って、一旦政府に戻って持ってきたんだよ。
ほら、まずは新しい着替え!
これは戦闘装束。
ここではあまり着る機会は少ないだろうが、全く着ないわけじゃないからな。
で、後は内番服とその時に使うであろうタスキな。
後は軽装の着物と、数枚だか着流しの着物も持って来といた!」
『わぁぁぁ!!どれも似合いそうな色やデザインばかり!!』
政「だろ?政府さんを舐めるなよ〜!オシャレは伊達組にも負けず劣らずで好きだからな!」
ものすごいドヤ顔な政府さん、だけどほんとに素敵な生地とデザインのものばかりで
早く彼に着てもらいたくてウズウズしてしまう。
「色々とありがたいが、さっきの話し方の事なんだが…」
政「さっきも言ったけど、もっと砕けてるよ?
おれにもタメ口だし」
「俺や刀剣男士に対してはタメ口ではないということか?」
『あっ、いや!あの、そうじゃなくて…』
政「緊張してんだな、おそらく」
「緊張?」
政「何せ、好きな刀が人の姿をして目の前にいるんだ。好きな男に会ったようなもんだろ笑笑」
『ちょっ!政府さん!!』
政「後は、さっきの鶴丸を迎えに行った時の話し方で慣れてしまって、抜けなくなってるだけだな笑」
「……そうなのか?」
『………うぅ、はい、そうです…』
政「んじゃ、誤解も解けた事だし鶴丸の部屋の準備とかして来るから、それまでに口調、戻してやれよ〜!
シエルちゃん♪」
ものすごく楽しそうな悪そうな笑みを浮かべて政府さんは手入れ部屋を出て行った。